快眠には枕選びも重要です

枕は、高すぎても低すぎても、睡眠に影響し快眠できないことがあります。

高すぎると、首や周りの筋肉に負担がかかり、のども圧迫され、寝ている間にいびきをかいたり、朝目覚めたときに首の痛みや肩こりを感じたりします。
また、仰向けの姿勢で寝るのが辛くなるため、横向きの姿勢になりがちです。

眠るときはいつも横向きという人は、もしかすると枕が高すぎるのかもしれません。枕を少し低くして、寝心地を確かめてみてはいかがでしょうか。

逆に枕が低い場合ですが、通常、人の首の骨は横から見ると湾曲(Cの字)しています。

枕が低すぎると、首の骨の自然なカーブがなくなり、首の痛みや肩こりが起こります。

寝る姿勢にも、チェックポイントがあります。たとえば枕をしているのに、さらに自分の手を頭の下に入れてしまうのは、枕が低い可能性があります。

また、枕を二つ折りにしたり、立てて使ったりするのも、枕が低いからではないでしょうか。その一方、知らないうちに枕をはずしてしまうのは、枕が高すぎて眠りづらいからです。

首は、外から見ると真っ直ぐですが、中の骨はカーブしているのが自然です。重い頭を支えて、バランスよく動くために、無理のない最も効率的な姿勢だからです。寝た状態でも首の骨の自然なカーブを保つと、リラックスして眠ることができます。

仰向けに寝て、額と鼻の先端を結んだ線が床に対して5度位のときが首のカーブは立っている状態と同じになります。したがって、この仰向けに寝た姿勢を保てる枕がその人にとって最も良い枕ということになります。

このときの枕の高さは、1~6センチと幅があります。性別や体型、体格、寝つくときの姿勢によっても違いがあり、枕の高さはそれぞれ違います。

性別では大体女性の平均は3センチ弱ですが、男性では4センチ前後が平均的です。

体格や体型では太っている人は、標準的な体重の人よりも頭部や肩に重みがあるため、枕がより沈み込みます。その分を補って、標準体重の人よりも1~2センチ高い枕が合います。
また、猫背の人は背中に丸みがある分、標準的な人プラス0~1センチ高い枕がお勧めです。

寝つくときの姿勢では、横向きで寝つく人は肩幅を考慮して、仰向けの高さプラス0~1センチ、うつ伏せ寝の場合は、仰向けの高さマイナス1~2センチがよいのでは。

また、敷き寝具の種類が変わると、理想の枕の高さも変わります。和風の敷き布団や硬めのベッドに比べて、軟らかいベッドは沈み込みが大きいので、1センチ低めの枕を選びます。ウォーターベッドでは枕をしなくても良いのですが、するなら標準から1~2センチ低い枕がお勧めです。

寝返りは、同じ場所が身体の下になり続けないようするために行われます。ですから寝返りしにくいと、眠りが浅くなり、身体の疲労も残ってしまいます。簡単に寝返りができるかどうかは、敷き布団やマットレスの硬さも関係しますが、枕の高さも重要なのです。

実際に枕を調整するには、まず横向きに寝ます。そのときに、顔の中心線と胸の中心線が一直線になって、しかも水平面と平行になれば、それが理想的な高さの枕です。枕は、中央部も両サイドも同じ高さにして、スムーズに寝返りが行えるようにします。

理想的な高さの枕を使うと、肩こりや頭痛、首の痛みが軽くなるだけでなく、頚椎(首の骨)の中にある神経の通り道が広がっていることが、実証されているようです。

人間は人生の3分の1は寝て過ごします。その寝るときに一緒に過ごす友達です。流行などに惑わされず、本当に自分に合ったものを探し出して見ましょう。