むくみとリンパの関係

リンパは総合的な言葉であり、一言でいうとリンパ系のことをさします。

リンパ系は複雑な働きをするリンパ器官(リンパ管、リンパ節、胸菅など)から成りますが、簡単にいうと、運搬する役割と免疫の役割です。
組織から余った液を取り除いたり、消化吸収された脂質を循環系まで運んだり、また、免疫担当の細胞を作ったりするのです。そしてやがて、循環器へと繋がります。

構造は血管の静脈とよく似ていて逆流しない弁があり、平滑筋(手足を意志で自由に動かしたりできる骨格筋ではなく、腸等内臓を動かしたりする自分の意志では動かすことのできない筋肉)が周りを囲んでいます。

また、心臓のようなポンプ機能はないため、平滑筋による蠕動(ぜんどう:腸等食べ物を先へ送ろうとする働き)の他、近くの骨格筋による収縮、動脈の拍動の助けにより、リンパ菅内のリンパ液は流れています。
ただし、その動きはとてもゆっくりなため、骨格筋の動きが少なかったり、血管の拍動が弱すぎたりするとリンパ管の働きが悪くなり、リンパ管はこのほかに細胞からの老廃物のやり取りの役割がありますから、リンパ液が滞ったり、老廃物のやり取りがうまくいかないとむくみの原因となります。

これが、下半身の運動をしたり、リンパマッサージをしてむくみを解消する理由です。

むくみの原因3

むくみの原因のひとつにアルコールもあります。

お酒を飲んだ次の日の朝にパンパンになったという方は多いのではないでしょうか?
お酒は血管内には水分が無く、血管外に水分が出してしまう状態となります。これは血管内脱水といって、むくんでいるのにもかかわらず脱水状態となることです。

飲んでしまった次の日はスポーツドリンク(水やお茶でも可)などを飲んで早めにアルコールを体外に出すことが必要です。おそらくのどが渇き、水分を補給したくなると思いますが・・。
ただし、水分の摂りすぎも血流が多くなり腎臓に負担がかかるので注意です。
難しいですね。要するにお酒類の飲みすぎには気をつけて、ということです。

そのほかむくみの原因にビタミン、ミネラルの不足があります。

カリウム不足
人体に必要不可欠な電解質(水にとかしたとき、水溶液が電流を通す物質)のひとつです。
カリウムはナトリウム(塩分)と表裏一帯の作用をします。細胞内外でお互いのバランスがうまく保たれ体内の水分調整をおこなう物質です。
体内でカリウムが不足するとナトリウムの濃度が優位となりナトリウム濃度を薄めようと細胞が水分を多く吸収するので、細胞は膨張し、次第に血管を圧迫していって、血圧が上昇します。
と同時にむくみがおきるのです。つまり、血圧を下げる効果があります。
ちなみに、何らかの電解質異常でカリウム値が上がりすぎると致死的不整脈となります。ご参考までに・・

カルシウム不足
カルシウムはミネラルの中でも最も多く体内に存在し、ビタミンDの働きにより体内に吸収されます。
摂取量が多ければ吸収量・尿中排泄量は増加します。逆にカルシウムの摂取量が少なければ吸収率は上昇し、尿中排泄量は低下します。
カルシウムが不足すると高血圧や動脈硬化、糖尿病、肥満など多くの病気を引き起こす可能性があります。また、極端な不足により、筋肉の痙攣(けいれん)が起こることがあります。

マグネシウム不足
マグネシウムはエネルギーの代謝を助け、タンパク質の合成に関与し、骨の合成にも関与する成分です。
また、カルシウムと同様にナトリウムと相対的な働きがあります。
したがって、不足するとむくむことがあります。

そのほか女性では女性ホルモンがむくみに影響します。
特に月経直前の1週間前から月経中までむくみやすくなります。
これは女性ホルモンの一種である黄体ホルモンに水分をためる働きがあるからといわれています。
それ以外でも、ホルモンの分泌バランスが崩れるとむくむことが多いようです。
閉経後の更年期でのむくみはこのような関係があります。
なお、そのことで悩むことによってとストレスとなり、さらにむくんでしまうという悪循環になってしまうこともあります。

むくみの原因2

むくみの原因に長い間同じ姿勢を取り続けるというほかに塩分の摂りすぎがあります。

塩は引き寄せる性質(浸透圧)がり体内の細胞内外の水分コントロールを行い、また、老廃物を体外に排出する働きもあります。

さらに体内熱のコントロールも行ったり導電(電気をとおす)物質であります。
漬物に代表される食品の塩漬けなどは塩の力で水分や雑菌などを排出させ保存食として利用していますし、運動などで体内の温度が高くなると汗として体外に熱を放出してくれます。

また、逆に不足すると浸透圧が弱まり筋肉がつったり(痙攣:けいれん)、導電の働きがありますから脳からの電気による情報伝達がうまくいかなくなります。

まさに人間(生物)にとって必要不可欠なミネラルのひとつです。
かと言って、摂りすぎはよくありません。
摂りすぎると浸透圧のバランスが崩れ、細胞の外に水分が出てしまい細胞の中に戻ってこれない状態となります。
これがむくみとなるのです。

スナック菓子やインスタント食品などは塩分が多く要注意です。また、日本食でも味噌汁なんかも以外に塩分が多いので、ご自分で作られる場合は減塩味噌を使用することをお勧めしますし、外食でラーメン、うどんなどを食べる時にはスープを飲まないなど気をつける必要があります。

また、心臓や、腎臓にも負担が大きくなり高血圧になったりして健康被害にもつながります。
絶対必要な成分ですが、摂りすぎにはくれぐれも注意しましょう!

むくみの原因1

むくみは特に女性にとって大きな悩みのひとつです。
むくみは体内循環の悪さだけでなく、なんたって見た目もワンサイズアップのように見られるからです。

それでは、どうしてむくみが起きるのでしょうか?
重大な病気が隠れている場合は別として前述したように、原因のひとつに体内の循環が悪くなったときに起きます。

たとえば仕事で1時間以上椅子に座りっぱなしなど、末梢(足など)を長時間心臓より下にした同じ態勢でいた時は要注意です。
心臓から送られた血液は動脈と呼ばれる血管により全身にまわり、栄養を与えまた心臓に戻ってきます。

栄養の無くなった血液は心臓にもどってくるまで静脈と呼ばれる血管に運ばれてきますが、静脈はそれ自体弁が付いていて心臓に戻ろうとする血液が逆流しないような働きがあります。しかし、逆流は防いでくれますが動脈みたいに圧は強くありません。(ちなみにリンパも同じと思ってください。)
したがって、心臓に血液を戻すためにはそれなりの圧力が必要です。
なんせ、低いところから高いところへ運ばなくてはいけませんから。

その圧力の役割を担っているのが筋肉です。これは一般に筋肉ポンプと言われています。
長時間座っていたりすると、筋肉が使われないため循環が悪くなるのです。
女性は男性に比べむくみやすいのは、女性は筋肉が少ないからなのです。

確かに仕事が忙しく座っていなければならないのは仕方のないことかもしれませんが、せめて1時間に1回くらいは椅子から立ち上がり膝の曲げ伸ばしをしたり、かかとを上げ、つま立ちするくらいの運動は必要ではないでしょうか?

お昼休みなどは軽く散歩をしてみたり、仕事が終わった帰りは少し遠回りして歩いたり、下半身を使う意識を心がけることによって充分むくみを解消できます。

常に意識をすることが最も重要なことなのです。

ダイエットとむくみ

朝起きたら顔が腫れている。夕方や夜になると、靴など履物がきつく感じる。
なんてこと感じたことはないでしょうか?
実はこれ、むくみが原因なんです。
むくみは皮膚の下に水分が溜まることでおきるのですが、中には病気が原因でおこることもあります。
たとえば心臓や腎臓が悪い場合などです。

心臓は血液を全身に送るポンプの役目がありますので、血液を送ると同時に全身から血液が戻ってきます。
ところが、心臓のポンプ機能が悪くなると血液を送れなくなったり、遅れても戻ってこなかったりして結果、循環状態が悪くなり、体内に血液が留まりむくみとなるのです。(簡単に述べましたが実は大変怖い病気が隠れています。)

また、腎臓も非常に血液が多く流れる臓器です。
簡単にいうと、腎臓に流れた血液はここで身体に必要なものと要らないものに分けられ(濾過:ろか)要らないものは尿となって体外に排出されます。
腎臓の働きが悪くなると濾過がうまくできなくなり、つまり体外に尿として排出する働きができなくなり体内に留まってしまい結果むくみとなるのです。(これも大変な病気が原因で起こります。)
あまりダイエットと関係ないのですが、参考まで。

夕方や夜むくんで朝はまたすっきりしていれば問題ないのですが、ダイエットという考え方からすると、むくみは無いほうがワンサイズ細く見えます?し、どんな理由があるにせよむくみがあることは体内の水分の循環が悪いのが原因ですからそれを除いてあげるのがダイエットに繋がるのではないでしょうか?

ダイエットの定義

辞書などによると「ダイエットとは、健康や美容などを目的として、食事の質・量(カロリー、食材の種類・バランスなど)をコントロールすることである。」とされ、ギリシア語のdieta(生活様式)からという説と、英語のdie(死ぬ)+eat(食べる)からなる造語という説があるそうです。
英語でいうdietの定義を「食物、(日常的な)食事としています。加えて、diet control、diet therapyの略語として、食餌療法のための規定食という意味も指します。従って「虚弱体質改善のためのダイエット」、とか「肥満の治療の一つとしてダイエットをする」などと使用するのが、単語の定義からすれば正しいとされています。
ところが日本では、「減量のための食事制限」として限定的に使われることが多く、また「痩せる」という部分のみに注目されて「ダイエット=減量・摂生」という意味で使用され、英語の意味とは少し離れた和製英語化している傾向にあるようです。

ダイエットと必須脂肪酸

ダイエットのとって必ずついてまわるキーワードの一つに「脂肪」があります。
何かと敬遠されるこの脂肪ですが、ヒトにとって生命を維持するためには必要不可欠なものです。
そして、必要不可欠な脂肪の中でもヒトの体内では産生できない脂肪を必須脂肪酸といい、必ず体外から摂取しなければなりません。

ヒトを含めた後生動物には自身の生理代謝過程に必須であっても、自身では合成できない脂肪酸の分子種がいくつもあることが多く、そのため、自身では合成できない脂肪酸を合成する他の生物を食物として摂取することで必要を満たしています。ヒトにとっては、多価不飽和脂肪酸といわれるものが必須脂肪酸で、次のとおりです。

リノール酸は、石鹸や乳化剤などの製造に用いられ、また、肌の保湿や、ニキビなどに対する局所的な抗炎症作用など肌に良い性質を持ち、化粧品にも使われています。植物油に多く含まれ、特にベニバナ油(サフラワー油)やコーン油に多いのが特徴です。
体内ではアラキドン酸を経て、プロスタグランジンなどの生理活性物質の原料となるほか、細胞膜の膜脂質として多く見られます。

これはヒトを含む哺乳動物において、食餌からの摂取が不可欠であるためです。
必須脂肪酸の欠乏は、髪のパサつきや抜け毛などのほか、創傷の治癒の遅れが見られます。
また、血中コレステロール値や中性脂肪値を一時的に低下させる働きがあるが、過度の摂取はアレルギーを悪化させたり、大腸癌などのリスクを高めるといわれています。
γ(ガンマ)-リノレン酸アトピー性皮膚炎や湿疹、炎症、乳癌など、多様な疾患に効果があるといわれ、マツヨイグサ属の1種メマツヨイグサの種子からとられる月見草オイルは特にγ-リノレン酸に富むことから、サプリメントとして広く販売されています。アラキドン酸はほとんどの哺乳類にとって必須脂肪酸であると考えられていて、リノール酸を原料として体内で合成されるが、種によってはこの機能が十分でないため必要な量を生産することかできないか、あるいは全く生産する機能を持ちません。アラキドン酸は植物にはほとんど含まれないため、自ら十分な量を生産できない動物(ネコなど)は他の動物の捕食によって摂取する必要があります。

食物中のα-リノレン酸(ALA)種油にはα-リノレン酸が豊富に含まれており、特にエゴマ、アブラナ(キャノーラ)、ダイズ、クルミ、アマ、サルビア、アサは顕著です。また、ALAは広葉植物の葉のチラコイドの膜組織(光合成に関わる)からも得られます。そのため、葉は草食動物の格好のALAの供給源です。ALAの多い植物として、サルビア、キウイフルーツ、しそ(えごま)などがあります。
参考文献:Wikipedia

ダイエットの前に考えること

まず、ダイエットを考えるまえに

ヒトを考えてみます。

ヒトとは、動物界・脊索動物門・脊椎動物亜門・哺乳綱・サル目(霊長目)・真猿亜目・狭鼻下目・ヒト上科・ヒト科・ヒト属・ヒト種に属する、生物の一種であり、なおかつ動物の一種。「ヒト」はいわゆる「人間」の生物学上の標準和名である。

その学名「Homo sapiens」(ホモ・サピエンス)は「知恵のある人」の意味である。

とされています。

注目すべきは、「知恵のある人」であり、「ダイエット」という言語もこういうことからでてきたのでしょう。

人間が生きていく上に、有機栄養素のうち炭水化物、たんぱく質、脂肪は多くの生物種で栄養素であり、「三大栄養素」とも呼ばれます。


炭水化物は生物にとって大きく分けて

1 エネルギー源
2 形態構築の材料
3 分子的な「標識」

の3種類の働きを持ち、

タンパク質(蛋白質)とは、アミノ酸が多数連結(重合)してできた高分子化合物であり、生物の重要な構成成分のひとつでです。

脂肪とは脂(あぶら)ともいい、動植物に含まれる栄養素の一つで、動物の体内に主に含まれている脂肪を動物性脂肪といい、動物性脂肪は飽和脂肪酸を多く含むので融点が高い。

また、脂肪は哺乳類の動物の栄養として、重要で、植物に含まれている脂肪を植物性脂肪といいます。

植物性脂肪は不飽和脂肪酸を多く含むので融点が低い。
このため、菜種油のように常温で液体なものが多い。ただ、ココナッツ油やカカオバターのように飽和脂肪酸を大量に含む油もあります。

脂肪酸とは、長鎖炭化水素の1価のカルボン酸であり、炭素数が多いもの。特に12以上のものを一般に
高級脂肪酸と呼びます。

脂肪酸はグリセリンをエステル化して油脂を構成し、脂質の構成成分として利用されるほか、ヒトを含む多くの生体内ではエネルギー源として好気的に代謝されます。

また、脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類され、

飽和脂肪酸はエネルギー代謝に重要な役割を果たすが、不飽和脂肪酸の役割はそれとは異なり、
動物実験により不飽和脂肪酸を欠くことで、皮膚障害、不妊などが引き起こされることからリノール酸、リノレン酸などが必須脂肪酸であることが示されました。

その後高度不飽和脂肪酸もプロスタグランジン類の原料や新生児・乳児の中枢神経系の発育の為に必須であることが示されました。

その中で、必須脂肪酸は、体内で他の脂肪酸から合成できないために摂取する必要がある脂肪酸であり、その理由として、多くの物質と比べて必要量が多く必須アミノ酸と同様に主要な体組織構成物質の
一角をなしていることや、三大栄養素であるタンパク質・炭水化物・脂肪のうち、脂肪分子の構成要素であることなどが挙げられます。   参考文献  -----Wikipedia-----

以上により、少しは人間の生体構成がおわかりいただけることと思います。

どれも人間にとって、必要不可欠な要素なんです。

これらを理解した上でダイエットをしないと極端なことですが、人間本来の生きる意味が問われ、「苦しい、辛い」ダイエットとなり、「無理な食事制限、運動」のあげく「リバウンド」となられる方がほとんどなのです。