これからの寒い冬でも熟睡(その1)

体温や寝室の温度・湿度、布団の中の環境を整えることで眠りやすくなります。

健康な人の体温は1日の中で約1℃くらい上下します。
体温が下がる時間帯には寝つきやすく、体温が上がる時間帯には寝つきにくいことが分かっていますから、布団に入る予定時刻の15~30分前にお風呂に入ると、体温が下がってくるときにスムーズに眠ることができます。

お湯が熱いと交感神経が刺激されて目が覚めてしまうので、できるだけのぬるめのお湯(37~40℃)に20~30分ほど入いるのがよいです。
どうしても熱いお湯に入りたいときには、眠る予定の1~2時間前に入るとよいですよ。

冬の寝室では16~19度で、睡眠感がもっとも良くなります。寝室に入ったときに寒いと感じると、交感神経が刺激され眠気が覚めてしまいます。また、夜中にトイレに行く時も、部屋や廊下が寒いと脳卒中や心疾患を起こすこともありますから、注意が必要です。

布団の中は、32~34度が最適と言われていますから、電気毛布や湯たんぽなどで温めておくのがいいです。電気毛布を一晩中つけておくと、眠っている間の本来自然に起こる体温の低下を妨げてしまいます。
眠るときに一旦スイッチを切り、起きる時刻の1時間位前に、スイッチが入るようにタイマーをセットしておけば目覚めもすっきりします。

湯たんぽは時間とともに冷めてくるので、自然な眠りを妨げないのでおすすめです。足元に置くより、脚の付け根や、首、お腹など太い血管が温まる箇所に置くと手足の先まで温かくなります。

冬は空気が乾燥します。エアコンを使うとさらに湿度が下がって、睡眠の質が悪くなります。のどを傷めたり風邪をひかないためにも、湿度は50%前後を保つことが必要となります。加湿器や濡れたタオルを部屋につるすなどして適度な湿度を保ちましょう。

適量のアルコールは寝つきを良くしてくれますが、眠りが浅くなりやすくトイレのために起きることも多くなるので、睡眠全体としては質が悪くなります。また、睡眠薬代わりに寝酒をしていると、量が増えてアルコール依存症になりやすいので気をつけましょう。