メタボリック・シンドロームの予防(健康診断)

メタボリック・シンドロームは「苦しい、辛い、痛い」と言ったような具体的症状は出ません。

前にもご紹介した下記のとおり、
判断基準は、上半身が肥満(リンゴ型肥満)の場合は動脈硬化症になる可能性が高いとされているため、
・ウエスト(おへその高さで測定)が男性で85㎝以上、女性で90㎝以上が前提とされ、
・血液検査で中性脂肪150mg/dl以上かつ、またはHDL(善玉コレステロール)40mg/dl未満
・収縮期血圧(上)130mmHg以上かつ、または拡張期血圧(下)85mmHg以上:(130/85)
・空腹時血糖値110mg/dl以上

これらのことから、肥満、高脂血症、高血圧、高血糖などの複数の病気から成るため、特定の薬を処方され治療するのではなく、これらから動脈硬化を予防し、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な合併症を予防することを目的としていますから、まずは生活習慣の改善を目指すことが大切です。

したがって、睡眠(質の良い)が取れているか?。適度で定期的な運動や食生活が成されているか?。喫煙をしていないか?などを見直し、改善する。といったような普段からの生活の積み重ねを重視した治療(生活改善)を主眼としたものとなります。

メタボリック・シンドロームは主に健康診断等で判断されます。健康診断は普段通りの生活を送っている上での検査となりますが、正確な検査結果を得るためには前日の生活行動が大きく影響します。
たとえば血糖値は「前夜から10時間以上絶食し、朝食を摂る前に測定した血糖値」と定義されていますので、検査時間に合わせた前夜からの絶食が必要となってきます。なお、血糖値は睡眠にも影響するとされていますので、絶食時間に関わらず極端な睡眠不足での健康診断も控えたほうがよさそうです。